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もっと知ろう‼アイヌのことーその3(アイヌ・日本の民俗とアイヌ語ー39)

通巻第201号  『モノ』という言葉についてーその13

 アイヌ語では、敬意を含まない「何かする人(物)」を「~ p ,~ pe 」と呼んだ。もし、アイヌ語と日本語(沖縄方言も含め)が同系の言語なのだと仮定すれば、大和言葉の方にもこれに対応する敬意を含まない相手に対する「~する者」という言葉があり、しかもそれは「ぷ」という音(おん)や「ペ」という響きを持つ言葉がある筈である。
 また、同時に、より完全に同系を証明するためには、その言葉は『モノ』という語と何らかの強い繋がりを自ら示唆するもので
なければならない。関係図を示した方が分かりやすいだろう。

                アイヌ語               日本語(沖縄方言を含む)

 力ある恐ろしい存在
  聖なるもの      kamuy ・ nitnekamuy            神 ・ 邪神 ・ 祟り神
  邪悪なもの      kamuyasi ・ oyasi ・ ikonnup       鬼(もの) ・物の怪(もののけ) ← → ~ムン

 力ある優れた者     -kur ・ -i                ~する方(かた) ・ 玄人(くろうと)

 普通の~する人・物   -p  ・ -pe                べ(辺・部)・ べえ(兵衛) ← →もん(衛門)
 (軽蔑する対象を含む)

 何だか変な一覧表を見せられて、チンプンカンプンで、皆さん恐らく眼を白黒させておられると思う。これからこの表を含めて説明を加えて行く訳だが、これから語る内容の全体像が分かるよう、一つの譬噺(たとえばなし)だけしておこうと思う。
 「田舎っぺ」という現代語の口語表現が有る。田舎者(いなか・もの」という意味である。私は千葉県の住人なのだが、子どもの頃、隣の茨城県の人を自分たちより田舎に住む「田舎っぺ」と呼んでいたのである。茨城県民の皆さんご免なさい。
その頃は、「いなかっぺ」と言うのは、茨城県人が言葉の語尾に「~だっぺ」と、「ぺ」を付けるから、それで「いなかっぺ」と
言うのだろうと大真面目に思っていたのだった。「ぺ」というのは、価値の低い人を指す言葉であって、もしこれを口語でなく、改まった語で言うならば、「田舎もの」という語彙になるのだろう。奇(く)しくも、「ぺ」と「モノ」が対(つい)で同義を表しているのだが、これは偶然ではないのである。   (次回につづく)
 

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by atteruy21 | 2018-03-13 16:16 | Trackback(2) | Comments(0)