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もっと知ろう‼アイヌのことーその3(アイヌ・日本の民俗とアイヌ語ー51)

通巻第213号 『モノ』という言葉についてーその25

 和語の『モノ』と、ほぼ同義のアイヌ語の『 -p , -pe 』の関連について、多方面から追究を重ねてきた。そろそろこの主題を
終えようと思うのだが、終りに当たって最後っ屁(ぺ)のような暴論を持ち出して、皆さんにショックを与えたいと思う。
 『モノ』と『 -p , -pe 』の両語は、音韻的に余りにも遠く離れ、残念ながら直接の繋がりは論じ得ない所に有るというのが、今までの検証の結論だったと思う。「最後っぺのような暴論」と私が言うのは、実は、この両語彙の直接の繋がりを何とか見つけ出そうという、見込みも当てもない挑戦を試みるものだからである。

 アイヌ語の「 -pe 」が和語の「べ、べえ、っぺ」に繋がるのは誰にでも容易に理解ができよう。しかし、これが『モノ』や「衛門(もん)」に繋がるかとなると、多くの人の眼に問題外と写ってしまうのは、或る意味では当然の事である。現代語の範囲で
言葉を変化の相で捉えずに固定的に考えてしまうと、アイヌ語との関連はおろか、和語の範囲での「べ」と「もの(もん)」の関連すら見えては来ないだろう。
 和語のかな表記の歴史的特殊性(いわゆる「歴史的仮名遣い」のことではない)を思い起こして頂きたい。「ん」という字を表記しないなどの、あの表記の特殊性の事である。

...「亡者(もうじゃ)」という言葉がある。現代の若者の間ではほぼ死語になりつつあるが、「地獄の亡者」などの形で使われ、死んだ人や、その浮かばれぬ霊魂を指す。前に述べた「鬼(もの)」の中国語の元々の意味合いに略(ほぼ)重なる。
「亡」という字は、現代の日本語では「ぼう」と読む場合が多いが、昔は「まう」と読んだのである。だから「亡者」という語も
古語辞典では「まうじゃ」、又は「まうざ」の表記で登載されている。さらに古くは、「まんざ」と発音されていただろうと言うことは前に述べたが、しつこいのでこの辺で止めよう。
 中国語でも、時代により発音が大きく異なり、現代中国語では「亡」は「 wang ワン グ 」と発音するが、時代により、「bang (バング)」とか「 mang (マング)」と読まれていたことが知られている。
 上記のように、語彙の冒頭の子音が、中国においても日本でも、音韻変化することは稀ではない。特に、バ行の音とマ行の音が入れ替わりやすいのは、日本と中国に(恐らくはハングルにおいても)共通の顕著な特徴のようである。
 これが「もん(もの)」と「ぼん(ぼう)=べえ」を結ぶ道の糸口になるのである。

  (次回につづく)

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by atteruy21 | 2018-03-25 14:12 | Trackback(288) | Comments(0)