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アイヌ語と日本語の中に残る「縄文語」ーその48

生産活動に見る縄文と弥生ー1 (通巻第352号)

 縄文語の響きを探し求めて、縄文文化の最高傑作の土器を巡る言葉や、日本列島の名物である地震のことを縄文人を始めとする古代人ははどのような観念をもち、それを何と呼んだかについて何回かにわたって考察してきた。

 ここで、古代の人々の生活を成り立たせる基本となる活動、自然に対して働きかけ、何らかの生きることに資する生産物を造り出す行為に、縄文時代に生きた人やそのあとの弥生の暮らしを過ごした人々がどのような価値を認め、それをどんな言葉で表したのか、そうした探究の課題に取り組んでみたい。

...縄文の人々の生産活動と言えば、やはり動・植物の狩猟・採集活動であろう。勿論、縄文人と言えども、全く農耕活動に携わらなかったという訳ではなく、粟(あわ)や稗(ひえ)、後に赤米(あかまい)と呼ばれた古代米等を栽培していたのは知られている。
 日本文化のお祭りや各種のお祝いに付き物の赤飯は、この古代米の名残なのであって、それは神に捧げた供物(くもつ)であった訳である。のちに弥生文化をもたらす大陸から渡来した人々が新しい、生産量の多い品種の米を持ち込むまで、この赤米は縄文人の食糧の一定の部分を占めていたのである。

...さて、縄文人の生産活動の中核を成した活動は何だっただろう。勿論、狩猟・採集活動である。その基本活動を、縄文語では何と言うか。直接に縄文語を特定できないので、日本語(大和言葉ないしは沖縄方言)やアイヌ語に、ヒントになる言葉や呼び名が残っていないだろうか。

...日本語にもアイヌ語にも共通する、狩猟・採集を表す語彙がまずは目につくのである。どんな言葉か。

...日本語には、「狩る」という言葉がある。イチゴ狩り、ぶどう狩り、ちょっと目先を変えて紅葉狩りなどなど春や秋の自然の恵みを味わい楽しむ言葉が沢山ある。一応、古語辞典で「狩る」という言葉を覗いてみよう。
...かる【狩る】(他ラ四)①鳥獣などを追って捕らえる。(例文)「野に出で、山に入りて鹿を狩り、鳥をとりて...」(宇治拾遺)
②(花・紅葉などを)たずね求める。(例文)「桜を狩り、紅葉(もみじ)をもとめ...」(方丈記)。

 アイヌ語で「かる」に近い語彙と言えば、... (次回につづく)

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by atteruy21 | 2018-08-19 18:21 | Trackback(3) | Comments(0)