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アイヌ語と日本語の中に残る「縄文語」ーその355

縄文語ってホントに有ったの❓ーその65 (通巻第659号)

 太陽や月の動き、その運動や変化を、古代の人々はどのような意識をもって見ていたのか。例えば、月の満ち欠けというものを古代の列島人は、一連の、一つの纏(まと)まった運動と捉えていたのだろうか。それとも、二つの、方向性を異にする別の動きであると考えていたのだろうか。その事の見極めが、この「ツプ・つぶ」の原意の正確な理解に繋がる事になると私は考える。

▽ 満月から三日月を経て新月へ、溢れる光の世界から無明(むみょう)の闇へ、繰り返し繰り返し自らの反対物に変化する物体。それが月というものの行動のパターンであると縄文の古人は理解していたのだろう。一連の一つの振る舞いであり、耀きも闇も、同じ一つのものの異なった局面・相( phase )に過ぎないのだと。
...何やら哲学の弁証法の講義でも聴いているみたいだが、自然の世界をカムイの業(わざ)と達観したアイヌや大和びとの祖先の人たちは、神を恐れつつも冷静に科学的・客観的に天体の運動を捉えていたのである。古代人のたわいのない宇宙観だなどと馬鹿にした態度をとっていると、ドッコイ、縄文人の方が余程先進的な宇宙論を持っていたりすることさえ、希には有るのである。
 ひょっとしたら、ブラックホールの存在もうすうす感じ取っていたかも知れない。数々の銀河を呑み込み、あらゆる物体を吸い込み、光さえも出られなくして、無限に小さい一点に収斂(しゅうれん = 縮む)したブラックホールが、極限点を超えると、その反対側に新たな世界を、無から有を噴き出すように。これは、まさかの冗談だが...。

▼ 古代の日本列島の住人は、月や太陽を、繰り返し自らの反対物に転化する一つの循環運動だと捉えていた。そう私は推測している。月が満ち欠けを繰り返し、太陽が夏に盛り冬に衰えるのは一つの振舞いであり、違う表情を見せているに過ぎないのだと。
...そして、例えば月(つき)という語彙の音の成立の秘密は、この月の光が極限(満月)に至って(尽きて)、それが自らの反対物の闇(新月)に転化する、そういう関係を表す語彙を生むということを暗示していると思うのである。

◎ 「月(つき)」は古くは「つく」と発音されたようだ。例えば「アマテラス・天照らす」に対する「ツクヨミ・月読み」という言葉で明らかなように。この「月 = つく」の読み方については、それが独立語なのか合成語なのかで、被覆形だの露出形だのと喧しい論議が有るのだが、時間の関係もあり、ここでは踏み込まない。何れにせよ、月は「つく」とも言うのだ。

☆ cup = チュプ = ツプ = つく(尽く)...これが、月が満ち、そして欠け、闇となり(潰れ)、また、満月へと向かう全ての行程を意味するのだと言う私の語源論に、幾分かの信憑性を与えてくれるのだろうか。それはこれからの論理の展開次第だと言うことになるのだろう。

   (次回につづく)

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by atteruy21 | 2019-06-25 11:08 | Trackback(4) | Comments(0)