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アイヌ語と日本語の中に残る「縄文語」ーその1404

縄文語のかけらーその1024 (通巻第1708号)
 何故「ウンチ」や「オシッコ」の噺に拘(こだわ)って来たのか、この辺で種明かしをしよう。その訳(わけ)は、それが床しい大和言葉の「まらうど=客人」と言う語彙の形成に関わりが有ると考えられるからである。
 ⭕ 大和言葉の「まらうど(客人)」は、実(じつ)は、その原意を「異界から訪れる神(人)」という観念に負うのだが、その観念自体がウンコに関わっていると言うのだから、噺がややこしくなって来るのだ。
 
▽ 異界からの使者、人間に幸をもたらす者...「赤ん坊」~それを何と呼ぶ ❓
...まず分かり易いアイヌ語の方から
 🔺 アイヌ語では、小さい赤ん坊のことを「 sontak ・ソンタク 」と言う。これは分解すると「 si-on-tak =糞の・発酵した・塊(かたまり)」だと理解される。約(つづ)めて「 sion ・ション 」とも言う。
 例えば、「 ku kor sion ・クコロション 」と言うと、「可愛い私の赤ちゃん !」という呼び掛けの語になるのだ。

▼ それにしても、赤ちゃんがナンデ「ウンコ」なの ❓ ❗
...ハイハイなどを始めて、可愛い盛りの赤ちゃんを、よりにもよって何でウンコ等と呼ぶのか。しかもそれが「愛称」になるのだなんて ❗
 🔴 そんな変な呼び方をするには、理由がある。大和言葉にも関わって来る(後述)から、良く聴いて頂きたい。
 赤ん坊が、魔に魅入られてあの世に連れて行かれないよう、アイヌの先人たちは悪魔の嫌う臭い匂いのする物を子供の名にしたのだ。昔の赤ん坊は、栄養不足や流行り病でその多くが小さいうちに亡くなった。
 今も昔も、小さい赤ん坊を失った母親の嘆きは同じだ。血を吐くかと心配になるほど泣きじゃくる母親に、周りの人々は恐らくこう言って慰め励ましたのだろう。
 あの子は、未だカムイの世界の人だったのだ。人の形をした只の土塊(つちくれ)、イヤ、糞の塊だったのだ。あの子は、直ぐにまた、お前の肚(はら)に帰って来る。お前が泣いてばかり居ると、あの子は帰って来られないぞ...と。

◎ 赤ん坊はカムイの世界の人...シンタと言う言葉から窺えるその観念 ‼
...ユカラ等の昔語りに、シンタ(揺りかご=神駕)と言うカムイの乗り物が登場する。雲の上を神の乗るシンタが縦横に飛び回る。
 🔷 カムイは、シンタと言う高速の飛行機に乗って世界の果てまで飛んで行く。実は、シンタと言うのは、赤ん坊をその上に寝かせて宙吊りにしてある平板なのだが、その赤ん坊の揺り籠のような物を、アイヌの人達はカムイの乗り物だと考えたのだ。
 何故、カムイは揺り籠に乗って空を飛ぶのか。揺りかごは、カムイである赤ん坊を乗せる道具であるからだ。宙に吊られ揺れるシンタは、カムイを乗せて空を行くのだ。赤ん坊は、シンタに乗ってあの世とこの世を自由に行き交う。それは、実にカムイそのもののお姿ではないか。    (次回につづく)

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by atteruy21 | 2022-05-18 12:20 | Trackback(3) | Comments(0)