人気ブログランキング | 話題のタグを見る

アイヌ語雑感 ー 5

大好きな人たちーその5 (通巻第2005号)
...鯨法会(くじら・ほうえ)と言う祭りを理解するためには、もう一つ、その前提になる漁師たちの宗教観念の噺をしなければならない。それは鯨墓(くじらばか)のことである。

▽ Wikipedia 鯨墓
...寄り鯨・流れ鯨と言われるクジラを捕獲し、食料や資源として利用したことによって、その地域が救われたり潤(うるお)ったりしたことの、その感謝や供養の意味で建てられた墓である。
 ⭕ 江戸時代以前の組織捕鯨を生業にしてきた地域や、それ以降に捕鯨を始めた地域でも、追悼や供養の意味を込めて建てられた墓であり、特に積極的に捕鯨をしてきたちいきでは、鯨墓にとどまらず、鯨の過去帳の作成や卒塔婆の建立、戒名や年一回の鯨法会まで行う地域まで存在する。(以下、省略)

▼ 漁師たちの間の鯨の霊を弔う観念 ‼
...鯨墓と言うのは、幾つかの地域に遺されている。金子みすゞの郷里である山口県の仙崎村(現在の長門市仙崎)にも鯨墓が存在した。仙崎の漁師たちは、捕鯨で捕獲した鯨の胎内に胎児がいた場合、その胎児を母体より取りだし、母鯨と分けて別の墓に葬ったのである。母も仔も、その肉を食われる事は決して無かったと言う。
 現在、こうして葬られた鯨の胎児は70頭に及ぶと言う。

◎ アイヌ民族民族にも同様の観念が...
...私のブログを前から見て居られる方は、きっと思い出された事だろう。古代のアイヌ民族にも狩りに於ける同様の習慣があり、良く似た観念が存在した。
 🔺 男たちが山入りして、一頭の熊を仕留めた。喜び勇んで熊の解体に掛かろうとしたとき、熊はメス熊で仔を孕んでいるのが分かったのだ。

☆ 胎児の目鼻立ちがくっきりと浮かび...
...熊の胎児に、すでに眼や鼻がハッキリと浮かんでいる時は、男たちは解体作業を中止し、母と仔に敬意を表し丁寧に母子を分離して丁重に大地に置き、その場でオンカミ(礼拝)して2頭を別々に葬る。これも決して母子の肉を食うような非礼はしない。
 🔷 本州の西の端の漁師と北海道の北の狩人が、ほぼ同じ観念の下に同じ行動をとる。私はここに、日本列島の古代人の観念の、
その名残が民族の垣根を越えて遺されたと感じるのだが、貴方はどう思われるだろうか。

★ 金子みすゞの限りない優しさと知里幸惠の暖かさは何処で繋がる ❓ (次回につづく ・ Suy u-nukar-an ro ! )

名前
URL
削除用パスワード
by atteruy21 | 2023-03-03 18:04 | Trackback | Comments(0)