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アイヌ語雑感 ー 8

大好きな人たちーその8 (通巻第2008号)
 知里幸惠「アイヌ神謡集」序文 (続き・一部重複)
...その昔、幸福な私たちの先祖は、自分のこの郷土が末にこうした惨めな在り様に変わろうなどとは、露(つゆ)ほども想像し得なかったのでありましょう。

▽ 亡びゆくもの
...時は絶えず流れる、世は限りなく進展してゆく。激しい競争場裡に敗残の醜(しゅう)をさらしている今の私たちの中からも、いつかは二人、三人でも強いものが出てきたら、進み行く世と歩をならべる日も、やがては来ましょう。
 それはほんとうに私たちの切なる望み、明暮(あけくれ)祈っている事で御座います。
 ⭕ けれど...愛する私たちの先祖が起伏す(おきふす)日頃互いに意を通ずる為に用いた多くの言語、言い古し残し伝えた多くの美しい言葉、それらのものもみんな果敢(かかん)無く、亡びゆく弱きものと共に消え失せてしまうのでしょうか。
...おお、それは余りにも痛ましい名残(なごり)惜しい事で御座います。

▼ 幸惠の秘めた決意
...アイヌに生まれ、アイヌ語の中に生(お)い立った私は、雨の宵、雪の夜、暇ある毎(ごと)に打ち集(つど)って、私たちの先祖が語り興じたいろいろな物語の中、極(ご)く小さな話の一つ二つを拙(つたな)い筆に書き連ねました。
 🔺 私たちを知って下さる多くの方に読んでいただく事が出来ますならば、私は、私たちの同族・祖先と共にほんとうに無限の喜び、無上の幸福に存じます。
 大正十一年三月一日 知里幸惠

◎ 幸惠の生(せい)の価値 ~ その確かな証(あかし) ❗
...私は、こんな美しく気高い文章は幸惠さんのこの文章以外に知らない。余計な説明は一切(いっさい)不要だろう。
 🔷 知里幸惠と金子みすゞと、私がこの二人の女性の作品に何時も感銘を受けるのは、そこで歌われた対象の、その命の哀しさとそれにも関わらず強く生きる姿である。

☆ 今後もこのシリーズを応援してね❗
...この【大好きな人たち】の話は、これで御仕舞い。けれども、この大好きな人たちのような人物の紹介は、また別の回にしたいと思う。例えば松浦武四郎の書いたアイヌの人々の列伝などの紹介も別の機会にしようと思っている。
 🔶 次回は、どんなテーマでこのブログを賑わせようか。次回をお楽しみに ! コメントも頂きたいな ‼
     (次回につづく ・ Suy u-nukar-am ro ! )

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by atteruy21 | 2023-03-06 11:45 | Trackback | Comments(0)