人気ブログランキング | 話題のタグを見る

アイヌ語雑感 ー 176

(3)アイヌ語と日本語って本当に似てるの ? ~ 日本語「貝(かひ)」とアイヌ語「 Sey (貝)」ーその54 (通巻第2176号)
 🔷 沖縄の妖怪に「ヤナムン」とか「マジムン」という化け物が登場する。人懐っこいのが沖縄の妖怪の通り相場だが、この名前の下に「ムン」の付く化け物だけは例外中の例外で、恐ろしい祟る魔物なのだ。
 ...今回は、この「ムン」の付く化け物の恐ろしい所以(ゆえん)を突き止めてみよう。前回に述べたように、その【ムン】は悪魔の標(しるし)「もん=もの」の成れの果てなのだ。

▽ 【ムン】=「もの」の古義を調べる ‼
...沖縄の「マジムン」は、漢字で書くと「呪物=マジムン」となる。これは、呪いをかける物(=者)の義で、厭わしい祟る魔物を意味する。
 🔺 ところで、このマジムンの「呪ふ」という字は、二通りの正反対の意味を表すのはご存知だろうか。
 
▼ 古語辞典 【呪(まじな)ふ】↔《呪(のろ)ふ》の秘密 ❗
...ちなみに、古語辞典を覗いて見ると、まさに正反対と言うべき語義の説明が載っている。だが、辞典には同じ字を使って全く反対の意味を持つことの理由や言い訳の言葉は出てこない。
 🔵 まじなふ【呪ふ】(他ハ四) 
 災いや病気を除くため神仏に祈る。
 《例文》やや、鼻ひ(くしゃみ)たる時、かく呪(まじな)はねば、死ぬるなりと申せば... (徒然草・四七)
 《現代語訳》くしゃみをしたとき、このようにおまじないをしないと、必ず死ぬものだと(世間では)言うので...
  (私の補足) くさめ(嚔) 【感投詞】くしゃみをすると早死にするという俗信から、くしゃみが出たときに咄嗟に唱える呪文(じゅもん)。「くさめ」の語源は、「糞(くそ)」+「食め(はめ)」だと言う。つまり、糞喰らえ !

◎ 古語辞典 【呪(のろ)ふ】(他ハ四)
...恨みのある相手に災いが起こるように神仏に祈る。
 《例文》かの男は、天の逆手(呪術的な拍手)を打ちてなむ、呪(のろ)ひををるなる...(伊勢物語・九六)
 《現代語訳》例の男は、天の逆手(さかて=呪術的な柏手)を打って、相手に災いが起こるように神仏に祈っているようだ。
🔶 自分が災いを逃れる祈りも、相手に災いあるように祈ることも、共に「呪ふ」という一語で古人は表したのだ。
 祈る相手が違うのかも知れない。神や仏にいのるのか、それとも魔神や悪魔を呼び出して人に呪いをかけるのか。

☆ 「ムン=もの」の語感は感じ取った ❓
...以下は、次回に。  ( Suy u-nukar-an ro ! )

名前
URL
削除用パスワード
by atteruy21 | 2023-09-15 15:27 | Trackback | Comments(0)