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アイヌ語雑感ー824  アイヌ語 “ Kuta ” と大和言葉の【くた】を廻る面白い噺ーその15  《通巻第2824号》

☘️ 緑肥(りょくひ)の噺(続きー13)
.... シンヌラッパ(先祖供養)と言う不思議な言葉の謎解きも、正念場に差し掛かった。それはどうやら、亡くなった親や先祖の思い出を大切にし、その死を悼(いた)むという意味が中核の語義であるらしい。
 🔺そして、その語彙(ごい)の成立の原点は、亡くなった人を思って「大声で泣く」という事に在ったようだ。

▽ 【 Sinnurappa 】という語の逐語解釈に挑む ‼️
.... 語頭の“ Sin ” の音は、大地= Sir の語尾の 【R(アール)】の音が、次に続く Nurappa という語の語頭の【 N(エヌ)】の音に引きづられて、【N】の音に変化したものである事は、何方(どなた)にも異論は無いだろう。
 それは涙が落ちる所である「大地」を意味する。
 🟢 問題は、ヌラッパ( Nurappa)なる出所不明の言葉なり言い回しである。

▼ 【 Nurappa 】を、一体どう捌く(さばく=解剖する) ❓️
.... 矢張り、答を先に言って後でその理由に言及して行く、例の遡(さかのぼ)り論法で説明しよう。
 🔵 Nupe 「涙」が + Rappa 「落ち落ちする」 の2語の構成と定義しよう。
  .... だが、それには論理の飛躍が有り、真っ当な語源解釈とは言い難いものだと、直ぐにも反論や疑問が出されるだろう。
  論理の展開が乱暴で粗雑なのだ。言葉と言葉を結ぶ丈夫な架け橋が必要なのだ。
 《最初の架け橋は ??》
 🌉 第一の架け橋は、 Nupe ( 涙)と言う語を語幹の“ Nu ”の1音節だけで表せるものなのか、という問題である。
 別の言い方、アプローチの仕方で言えば、Pe (水)の語を取り除いて、それでも涙(目の水)と言う観念を Nu の1音だけで表せるのか、と言う問題である。

◎ 【 Nu 】の1音だけで、何と【涙】の意味を表せる ⁉️
.... ことばの発音の一部が省略されて、それでも尚、元の意味を表せる。そんな語法、言い回しがアイヌ語には有る。
 ⭕️ トペ(乳汁)という言葉の不思議 ⚠️
 トペ【 Tope 】と言うアイヌ語が有る。萱野辞典で早速検索しよう。
 トペ【 Tope】 乳。乳液。乳汁。
 同じ萱野辞典の次の項に、もう一つのトペの項目がある。
  .... トペ 【Tope 】 (草木の乳状の)汁。 トペには、動物の乳の他に、植物の茎の軸から染み出す白い乳汁も表すのだ。

☪️ Tope から Pe (水)を取り除いた【 To 】だけで、それでも【乳】の意を表す ‼️
.... Tokap (=乳房)と言う言葉
 🙆 tokap と言うアイヌ語は、ふしぎな言葉で先ず第一に【昼】【昼間】夜に対する明るい間を意味すると同時に、
 何と、人間の女性の豊かな【乳房】の意味を併せ持つのだ。
 《語の構成と成り立ち》
  To 「乳」 + Kap 「皮(袋)」→ 乳の容れ物=「乳房」
  次回は、nurappa の成り立ちの秘密に迫ろう。
    (次回につづく ・ Suy unukar an ro ❢ )

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by atteruy21 | 2026-02-28 16:06 | Trackback | Comments(0)