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アイヌ語雑感ー825 アイヌ語 “ Kuta ”と大和言葉の【くた】の語を廻る面白い噺ーその16  《通巻第2825号》

☘️ 緑肥(りょくひ)の噺(続きー14)
 🔺 シンヌラッパ(先祖供養)と言う言葉の成り立ちの謎を解く ❗️
.... それはアイヌの人たちが、先祖の人々を偲(しの)んで大声で泣き、大地に涙を落とすと言う、そんな意味合いで出来上がったようなのだが、時が過ぎてその元の意味が忘れ去られ、大地の恵みに感謝する祭りと混じり合うと、死者への悲しみを吐露するよりも、大地の精霊たちと共に作物の実りを喜び合う、そんな楽しい祭りに変化したらしいのである。

▽ 「涙」や「泣く」の語を行事の名から取り除いた ⁉️
.... Sinnurappa (シンヌラッパ)と言う言葉は、恐らくその最初の形は【 Sir 】+【 Nurappa 】=「大地に」+「涙を落とす」とか、或いはソレに近い簡単な組み合わせの言葉であっただろう。涙を浮かべて亡き先祖たちを偲んだに違い無い。実際、アイヌの人たちの親や先祖を思う心情は、女性に限らず大の男が大地に泣き伏すほど激しいものだったと想像される。
 🔵 先祖供養のこの行事は、時を経て農作物などの豊作を予め祈り、或いは作物を収穫した後は、豊作を齎(もたら)してくれた全ての大地の精霊と天のカムイに、感謝の心を表し共に豊作を祝う歓びの行事に変化したのだ。
 .... だから、採れた作物や野山にたわわに稔った木の実などを大地にバラ撒いて歌い踊ったわけである。

▼ 【ヌラッパ】なんて言葉は聞いたことも無いけど .... ❓️
.... Nurappa は苦労を重ねて作った造語 ⁉️
 ⭕️ ヌラッパと言う言葉は、元々は恐らく【 Nupe - Rap-rap 】=「涙が・落ち落ちする」というような言葉であっただろう。
 それが言葉の音の短縮の方向が働いて、重ね言葉の Raprap が「Rapap 」に変化したのだろう。併せて、Nupe (涙)の語から語尾の Pe の音が抜け落ち、ソレが続く Rapap に繋がって、Nurapap の語が成立したと考えられる。
  ... イヤ、その前に Nupe の 語尾の pe を落とした Nu の音に、重ね言葉になる前の Rap の音が接続して、Nu-rap 涙を落とす=「泣く」という言葉が、早くも出来上がって居たのかも知れない。

◎ Sinnurappa (先祖供養)の語の原意を確定する ‼️
.... Nurap 泣くと言う今は無い古い言葉が有った、そう私は考えている。
 😭 その「泣く」も、静かにシクシクと泣くのではなしに、大声で激しく泣くを表すのが、この Nurap なる言葉である。
 いまは残っていない言葉だと言うのに、何故そんな想定が出来るのか。
  ... ソレには、そう想像するだけの根拠が有るのだ。大声を出してする或る行為が有って、そこから私は想像の翼を拡げる事が出来るのである。
 
☪️ Nurap に良く似た“ Nuwap ” と言う言葉 ⁉️ ソレは【お産する】と言う意味 ❢
.... ナンデいきなり、【お産】なんて言葉を持ち出すのか。目を白黒させて驚いた方もあろう。
 🔶 萱野辞典 ヌワㇷ゚ 【 Nuwap 】
 ①唸る(うなる)。呻く(うめく)。
 ②産む。お産。お産の時の唸り声。
  .... お産と言うのは、古今東西、何処の人々にとっても女性の立ち向かう一大行事、イヤ、大仕事であって、それで命を失う女性も、特に古代社会では少なくなかった。
 出産を間近に控えた女性は、産みの苦しみの余り、思わず大声を挙げて呻き声を漏らす事が多かった。人によっては、意識を失うほどに、それ程の苦しみが女性を襲い、女性は独りそれに耐えねばならなかった訳である。
  (次回につづく ・ Suy unukar an ro !! )

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by atteruy21 | 2026-03-01 15:39 | Trackback | Comments(0)